空想と太陽の物語3

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翌朝、目を覚ますと見慣れぬ天井に一瞬戸惑ったがすぐに昨晩の事を思い出す。隣を見れば天理が穏やかな寝息をたてているのを見て安心した。夜の交わりが無くても元々寝起きが得意ではない天理を起こすのは永遠に自分だと決めている。
侯輝:「天理、おはよ。そろそろ起きない?お腹空いちゃった」
天理:「ん……ぁ、侯輝……おはよう…………あっ!今何時だ?!」
まだ寝ぼけている間に頭を撫でると気持ち良さそうに頬を緩めていたが、ここがどこだか思い出した瞬間に目を覚ました。父が朝もゆっくりしていて良いと言っていたのだから、慌てなくて良いのにと苦笑しつつ、その姿が可愛いくて仕方がない。
侯輝:「今は7時くらい?もう少ししたら朝食の時間だけど、のんびりしてていいんじゃないかな」
天理:「お前んちの実家でそういう訳にいくかっ」
それを聞いた天理はバタバタと身支度を始めたのでそれに続いた。

やがて朝食に呼ばれると夏侯継に母屋に案内された。並べられた和食の朝食はまだ若い侯輝には少し足りなかったがどれも味がよく染みて美味であり、和食好きな天理が美味しそうに食べていると、作ったのが父と知った侯輝は調理法の伝授を請い、夏侯継は終始嬉しそうにしていた。
和やかに朝食を済ませると遠くから慌ただしい音が聞こえてきた。
夏侯継:「誰か来たようだな。今日来る予定は無かったはずだが」
仕えの者:「夏侯継様、月の巫女様達が御揃いで至急神官長にお知らせがあると!」
すると家仕えの者が駆け込んできて夏侯継に耳うちすると、夏侯継は普段の神官長たる表情になり立ち上がり「すまんがしばし外す」と足早に部屋を出て行った。
侯輝:「何かあったのかな?」
天理:「悪い報せでなきゃいいんだが……とりあえず親父さんを待つしかないな」
しばらくすると先ほどですら静かな足取りで部屋を出て行った夏侯継が物音を立てながら大急ぎで戻ってきた。
夏侯継:「輝、急いで本殿の方まで来なさい。月の神から神託が下ったと月の巫女達がお前に会いたがっている。悪い話ではないから。天理さんも近くで控えて貰いたい」
侯輝:「え?どういうこと?!」
昨晩会ったばかりの月の神が月の巫女達にまで神託を下していたという。
驚く天理と、驚きつつもこれまでの経緯から不安が少し過ってしまい不安そうな顔をする侯輝に「話だけでも聞いてやってくれ」と夏侯継に促され、月の神の神殿となっている本殿へ赴くとそこには現月の巫女三人が全員集まっていた。侯輝が本殿へと現れたと同時に巫女達に一斉に深く頭を下げられた。
侯輝:「あ、あの、一体何が……」
侯輝は困惑する侯輝に20代半ば程頃の最年長の月の巫女が代表して口を開いた。
月の巫子五妃:「光の御子よ、まずは今までの非礼の数々をお詫び申し上げます。昨晩、月の神が我らの夢枕に立たれ、光と闇二つの力を宿した貴方こそが真なる光の御子だとお告げを受けました。我らは永きに渡り光の御子の認識を誤り、そして闇を恐れる余り、闇の力を宿した貴方を光の御子だと認める事ができませんでした。しかし今宵、月の神が神託にてその誤りを正されたのです。月は闇と共に安らぎをもたらすもの。我らは闇を否定するのではなく、共に歩むべきでした。光の御子よ、どうかこれからは我等月の巫女を導いて下さいませ」
月の巫女達が再び深々と頭を垂れる。
侯輝:「ええっ!急に導いてって言われても俺そんな大層な事できないよ?仕事だってあるし」
戸惑う侯輝に月の巫女が恐縮しながら答える。
月の巫女郎拓:「これまでの我らの仕打ちを鑑みれば虫の良い話だとは十分承知しております。ですが脈々と受け継がれた光の御子にお仕えするのは我ら月の巫女にとっての悲願。何卒御子である輝様には月の巫女の導き手となって頂きたく存じております」
月の巫女八重:「我等の願いを聞き入れて下さらぬと言うならば、我等は月の神への信仰を捨てねばなりません。月の巫女として生きる事を許さず、死ねという事に他ならないでしょう。お願い致します、我等を救ってください」
月の巫女達は再び揃って平伏した。
侯輝:「そんなぁ……」
半ば命をかけた脅しの様な嘆願に侯輝は心底困惑した。実際今まで蔑ろにされてきた身であり、願いなど切り捨ててしまっても良いくらいだったが侯輝はそこまで冷酷になれなかった。困り待てた侯輝の様子になんとかしてやりたいと天理は夏侯継にそっと尋ねる。
天理:「夏侯継さん、月の神は侯輝に好きにしろって言ってましたけど、過去の光の御子って何をしたんですか?」
夏侯継:「遺された文献によれば……古の時代においては異界から現れた大魔族を月の巫女達を率い退けたと。またある時代においては圧政に苦しむ隣国に攻め込みその国を開放、巫女はそれを影で支えたと記されていました」
それを聞いた侯輝はそのあまりのスケールの大きさに唖然としてしまう。
侯輝:「えええっ!俺低級の魔族と助けて貰ってやっと戦える程度だし、隣国攻めるってその時代の光の御子、国王とかだよね?!俺どっちも無理だよぉ!」
天理:「あの……もう少しスケールダウンした伝承は……?」
天理が恐縮しながら言うと夏侯継が首を横に振る。
夏侯継:「残念ながら、光の御子の記録はどれもこれもこの様な内容ばかりです。月の巫女と共に魔を払い、悪を打ち倒すと。どの記録にも残されています」
考古学者を目指していた天理には得てしてその手の伝承には尾ひれが付き偉大な功績ばかりが後世に残り、都合の悪いもの小さな伝承は忘れ去られるのだと理解していたので、参考になりそうに無いとそれ以上の追求は諦めた。しかしそうなると当代の光の御子として侯輝がどのような道を歩むのかが心配になるので、天理は侯輝に問いかけた。
天理:「なあ、侯輝、お前これから先どんな人生を歩みたいと願うんだ?」
侯輝:「俺?天理と一緒に居られればそれで良いよ!ずっと一緒に生きていけたら嬉しいなぁ」
にこにこと話す侯輝の言葉に天理の顔が真っ赤に染まった。天理は侯輝の真っ直ぐすぎる言葉に嬉しくて恥ずかしくて「お、おう」と俯いたまま動けなくなってしまう。そんな天理の様子に10代半ば程の最年少の月の巫女八重は夏侯継に疑問を投げかけた。
月の巫女八重:「あの……神官長様、先ほどから気になっていたのですが、こちらの方は……?」
夏侯継:「ああ、天理さんだ。輝の連れ合いになってくれる方だ」
侯輝:「天理は俺のバディで世界一大切なパートナーだよ!」
月の巫女達はそれぞれ驚きの表情を隠せなかった。天理は少し頬染めて困り顔をしながらも、笑顔を作って会釈をする。
月の巫子五妃:「なるほど……これで月の神が告げられた輝様が最後の光の御子というお言葉に得心がゆきました。神官長様も光の御子の血……夏侯家の御世継ぎに関して納得されているのですね?」
夏侯継は婿であり夏侯家の直系ではない。直系であった夏侯接、夏侯鏡(神我見)は既にこの世に無く、最後の直系である夏侯輝(侯輝)が男の天理と結ばれれば子は望めない。光の御子の血筋である夏侯家は侯輝で途絶える事となるのだ。
夏侯継:「ああ、非道な事を言えば子種だけでもと考えてはいたのだがな。輝に無理強いする事はもう私にはできない。血は途絶えるが養子を迎える事になるだろうな。希望する者がいてくれればだが……」
光の御子だけでなく、代々力の強い巫女、神官を輩出してきた光の御子の血筋であるが故に権威を持っていた夏侯家に、多少の財はあるものの血を継げない状態ではたして養子に来てくれる者がいるかは微妙なところである。
場の雰囲気がすっかりしんみりとしてしまい、周りの勝手な言い分と理解しつつもその原因が自分にあると流石に気まずくなってしまった侯輝はうーんと唸り始める。
夏侯継:「輝、家の事なら本当に気に病まなくて良いのだぞ」
その様子を見て父にそう言われたものの、せめて当代、そして最後の真の光の御子と呼ばれた自分に例え大した力が無くても月の巫女達を導ける様な何か出来ないだろうかと侯輝は考えた。そしてふと思い出した様に呟いた。
侯輝:「そうだ、俺と魔術契約の儀式をしようよ」
天理:「えっ!ぁっ……」
夏侯継、月の巫女達はもちろんの事、誰よりも天理が驚きの顔で侯輝を見る。
自分でも驚くほどあまりにも大きな反応をしてしまった天理がとっさに口を塞いでいると侯輝は一瞬少しだけ嬉しそうに顔を緩ませた後「ごめんね天理、ちょっとだけ説明させてね」と苦笑した。
侯輝:「俺ができる事ってやっぱり何か困った事があったら剣を振るったりして力を貸す事くらいだからさ……と言っても巫女さん達より俺の方が弱いと思うんだけど。でももし何かあったら呼んでくれたら微力でも力になるよ!その証としての契約って感じなんだけど、どうかな?S.Gの仕事もあるしホントにいつでもって訳にはいかないんだけど……」
侯輝の提案に巫女達は戸惑いの色を見せる。巫女達の動揺を感じ取ったのか、侯輝は少し慌てて言葉を続けた。
侯輝:「あっ、もちろん嫌だったら全然断ってくれて構わないから!」
月の巫女五妃:「いえ、そういう訳では……。光の御子と契約させて頂けるのでしたらこれ以上の誉はありません。ただあまりに突然の事で驚いてしまいまして」
巫女の郎拓は少し戸惑っていたが、若き巫女の八重は目を輝かせて身を乗り出す。
月の巫女八重:「私契約したいです!輝様は日々人々を守るS.Gの職務に就いておいでなのですよね!でしたらむしろ私の力をお役立てください!」
月の巫女郎拓:「八重、そんな簡単に契約するものではありませんよ。契約は一生に関わる事です」
郎拓が八重を嗜めていると侯輝は頷いたのち答えた。
侯輝:「うん、だから契約陣はこっちの神殿に設置して巫女さん達が契約破棄したい時にいつでも破棄してくれていいから。父さんかまわないかな?」
夏侯継:「それはかまわない。神殿内なら巫女はいつでも入れるし清浄な結界にも護られ邪な者に汚される事も無いだろう。私も責任持って管理しよう」
月の巫女郎拓:「そこまで我らの事を考慮していただけるのでしたら……」
月の巫女八重:「郎拓さんは想い人と結婚できるかもしれないから契約印が体にできるのがちょっと嫌なんだよね」
月の巫女郎拓:「八重っ!」
八重の突っ込みに郎拓が顔を赤くしていると侯輝が天理をチラリと見た後笑いながら頷いた。
侯輝:「うんうん、そうだよね俺も分かるよその気持ち。契約印は目立たない任意の場所にしてくれていいし、俺もそうするから」
それから侯輝は自分と契約する事で闇の適性に触れる事も説明した。これには三者とも一瞬怖れの色を見せたが月の神の神託を思いだし闇を畏れても恐れる事無かれと当代の光の御子である侯輝へ仕える事の第一歩として受け入れる決意をする。契約内容は緊急時の心話と精霊適性共有、魔力譲渡となった。
侯輝:「と、いう訳なんだけど皆と契約していいかな?天理」
天理:「……別に俺にお伺い立てなくてもいいぞ?」
侯輝が天理に向き直り真剣な表情で言うと天理は複雑な感情をはらませながら少し戸惑い気味に答えた。
侯輝:「だって天理、俺が天理以外と契約結ぶのさっき嫌がってくれてたじゃない?」
そう言いながら天理に近づくとぎゅっと抱き締めた。「なっおいこらっ人前でっ」と暴れそうになる天理を観念するまで抱き締めるとやがて天理は少し落ち着いたのか呟く様に返した。
天理:「それは、その……でも俺の我が儘でお前の役目の邪魔する訳にはいかないだろ?……いいぞ契約しても」
侯輝:「ありがとね、俺天理の我が儘凄く嬉しかったよ、俺誰と契約を結ぼうと俺の心は天理だけのものだからね♡」
夏侯継:「輝、皆の前だ、ほどほどにしなさい」
夏侯継が息子のイチャつきに呆れ注意すると漸く侯輝は天理を解放した。そしてそんな二人を唖然として見ていた巫女達にのち向き直って告げた。
侯輝:「ごめんね巫女さん達、俺心話繋がらない事多いかもだから携帯機のアドレス教えておくね」
月の巫女八重:「はい!交換しましょう!」(御子様ラブラブだー)
月の巫女郎拓:「心得ました」(天理さんとラブラブ過ぎて心話繋がらなさそうね……)
月の巫女五妃:「…………いいなぁ」
郎拓&八重:「え?」
月の巫女五妃:「コホンっそれでは契約の儀謹んで承らせて頂きます」
こうして三人の月の巫女と侯輝の魔術契約が結ばれる事となった。神殿の儀式の間の一角に契約陣を描き魔術契約儀式を行う。
五妃から順に契約手順に則り侯輝との魔術契約を結ぶ。両者の腕に契約印がうっすらと浮かんだ。
月の巫女五妃:「ぁぁ……これが輝様の光と……闇の力……」
侯輝と契約を交わした事で侯輝の精霊適性である光と闇の力が五妃にも流れ込む。五妃はその力を感じ感動に打ち震えるのだった。
五妃:「光の御子の力、素晴らしいですわ、この力があれば私もきっとお役に立てる筈、ふぅ……はあ……はあっ」
夏侯継:「大丈夫か?五妃」
少し興奮気味になっている五妃の様子に普段凛とした彼女しか知らない夏侯継と郎拓、八重の二人が心配そうな様子を見せた事で侯輝も不安になり声をかける。
侯輝:「あのっ大丈夫?やっぱり俺との契約とじゃおかしく……」
五妃:「ふふふっ、光の御子の力を得られるなんて夢みたい、ああっ早く輝様のお子を産まなければっ」
侯輝は常軌を少し逸してきてしまっている彼女の様子を見て、やはり自分の闇の力でこんな事になってしまったのかと不安な気持ちが心を覆いそうになると契約解除が頭を過る。だが傍で見守っていた天理がぽんと侯輝の頭に手を置いた瞬間、その不安がふわっと和らいだ。
侯輝:「あ……」
天理:「気をしっかり持て、侯輝。お前の不安が彼女に影響を与えてしまっているんだ。お前が長い間拒絶され続けてきた闇の力が本当に受け入れて貰えるか不安な気持ちが闇の精霊力に不安定にさせている。例え弱くても闇の力を持つ光の御子として彼女達を導くってお前が決めたんだろう?いつも通り堂々としろ、そして彼女を安心させてやってくれ、彼女達はお前を信頼しようとしてくれている、それを疑ってやるな。お前が俺を想ってくれるのと同じ様に、俺は侯輝が大丈夫だって信じているぞ」
侯輝:「うん……うん!ありがと天理!」
天理:「よし、それでこそ侯輝だ」
侯輝の心の中で霧の様に立ち込めていたものが晴れ強固な核となった。誰よりも愛し信頼している天理が信じていてくれている事が侯輝の大きな力となり不安を払った。途端に妖しくうわ言を呟いていた五妃がはっとした様に目に冷静さを取り戻す。
五妃:「はっ……私は何を……」
侯輝:「ごめんねっ俺から契約言い出したのに不安にさせる様な事させちゃって……」
天理が信じてくれるから、もう不安は無い。だが彼女達はどう受け取ったかは別問題だった。侯輝は契約破棄を覚悟していたのだが、五妃は凛とした瞳を宿したのち、取り乱した事を恥じ申し訳なさそうに首を横に振っていた。
五妃:「いえ、違うのです。確かに常軌を失いかけましたが、嫌ではありませんでした。むしろ心地良くて、ずっとこの状態でいたいとすら思っておりました。輝様の闇に触れ、これまでずっとこのご自身の闇と戦っておられた事を知りました。その当代の光の御子の従者たる我ら月の巫女が会得すべきは単なる力だけではなくその心の有り様なのだと理解しました。それはまさに月の神が望まれた光と闇の調和。輝様、私は貴方を信じます。改めてこの契約を通じ貴方様の従者として仕えさせてくださいませ」
侯輝:「ありがとう……!五妃さん」
郎拓と八重も顔を見合わせたのち頷いて続いた。
郎拓:「私達も同じです。光の御子の従者として恥じぬよう精進致します」
こうして郎拓と八重も侯輝との契約を無事結び終えた。二人とも初めての闇の力に戸惑いを見せたものの、すぐに順応してくれた。
八重:「凄い!力が沸いてきてなんでもできそうな感じがします!」
郎拓:「落ち着きなさい八重。でも……なんと申しましょうか……不思議な感覚です」
五妃:「そういえば輝様は我らと契約してどの様な感覚がされているのでしょうか?ご不快な所などございませんか?」
三人の巫女は緊張した面持ちで侯輝を見つめる。侯輝はその問いに笑顔を浮かべて答えた。
侯輝:「大丈夫だよ!巫女さんって言ってもみんな違うんだなって分かって面白いよ!精霊適性も丁度バラバラだしね」
五妃と郎拓はそれを聞いてほっと胸を撫で下ろし、八重は嬉しそうににこにことしていた。侯輝は契約して各々の精霊適性を五妃は火、郎拓は水、八重は風であった事を知り各々高い親和性を感じ取る事ができていた。
八重:「土適性のある神官長様とも契約したら御子様、精霊適性コンプリートですね!」
夏侯継:「私かっ?!必要ならするが流石に私が息子のハーレム契約に混ざる訳には……」
突如振られた夏侯継は慌てふためいていた。
侯輝:「ハーレムって父さん……」
五妃:「私は御子がお望みでしたらそちらも一向に……」
八重:「御子様イケメンだし遊びならいいです!」
郎拓:「八重、はしたないですよ。私は将来を誓った者がおりますのでお断りしたいです」
天理:「…………」
侯輝が呆れ、五妃がぽっと頬を染め、八重が元気よく答えると郎拓が眉を潜めて嗜める。そんな中天理が美形揃いの巫女に比べたら男の自分なんてとしょんぼりと俯いていた。
侯輝:「あっ!ほらぁ!天理泣きそうになってるじゃん!もうまた変なこと言うの止めてよね父さん!!俺は天理一筋だって言ってるでしょ!父さんがこんなに野暮天恋愛朴念仁だと思わなかった。母さんとどうやって結婚できたのか不思議で仕方がないよ!」
夏侯継:「何か酷い言われようだが……すまない天理さん」
侯輝は夏侯継を批難しながら天理をぎゅっと抱き締めた。
侯輝:「ごめんね天理、俺は天理だけだからね」
五妃&八重「「きゃー!!」」
二人は手を取り合いながら黄色い声を上げた。
五妃:「素敵ですわ!御子様ったらとっても情熱的!」
八重:「御子様格好良い~!」
天理は顔を真っ赤にして恥ずかしがりながらも嬉しさに満ちた表情をすると呟いた。
天理:「すまん、大丈夫だ。お前の事は信じているからな」
侯輝だけを瞳に映しそう微笑む天理に侯輝もつられて満開の笑顔で見つめ合うと完全に二人の世界が出来上がっていた。
郎拓:「まぁお二人が相思相愛過ぎて入る隙なんてないですよね。そういえば天理さんの精霊適性って何なのですか?」
夏侯継:「風水火土4つだそうだ。魔力は多くないそうだが、魔術契約介して二人で頑張れば精霊王も呼べるらしい」
五妃&八重:「ええっ!!」
五妃:「流石御子様、お連れ合いも規格外ですわね……」
八重:「超レアやば……」
郎拓:「八重、言葉が。しかしなるほど、御子様と天理さんだけで精霊網羅できてしまう。私達本当に入る隙なかったんですね。できるのは魔力譲渡くらいでしょうか。御子様、本当に導きの証としてだけで契約結んでくださったのですね……」

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